2018/1/28生徒に読んでもらっている、ちょっといい話「友のために」
「佐賀のがばいばあちゃん」で有名な島田洋七さんの中学校の頃の話です。
中学校3年生の時、野球部の同級生が修学旅行に行かないという話を聞いた彼は、
「どうして修学旅行に行かないんだ?」
と尋ねます。同級生は
「俺の家、貧乏だから、行けない」
と寂しそうに答えました。
何かしてあげたかった彼は、野球部のみんなでアルバイトを始めました。
学校はアルバイトは禁止なので、先生に見つからないようにしてのことでした。
もし見つかれば、先生に叱られるのは覚悟の上でした。
みんなで一生懸命働いた結果、修学旅行に必要なお金を集めて同級生に渡すことができました。
しかし当日、同級生は修学旅行には来ませんでした。
「どうして来なかったんだ?」
と彼が怒ると、同級生は
「みんなで必死で働いたお金を、自分のために使うことはできなかった。これをみんなで使ってくれ・・・。」
と言って、みんながくれたお金で買った新品の野球道具を渡しました。
卒業式で、校長先生が、
「卒業生の中に、学校で禁止していたアルバイトをした人たちがいる。とんでもないことだ。
しかし、彼らは自分のための働いたんじゃない。友達のために働いた。
私は彼らがこの学校の卒業生であることを誇りに思う」
と挨拶しました。
自分のために一生懸命になることができても、人のために自分の時間を使える人はなかなかいません。
友達にもいろんなタイプがいます。自分を支え、引っ張り上げてくれる友人と、自分の足を引っ張る友人です。
ただおしゃべりして楽しいだけの友人ではなくして、自分にとって尊敬できる友人を持ちましょう。
そして自分もそういう人になりましょう。