2020/4/15大学入試制度の改革について
令和3年から、従来のセンター試験から大学入試共通テストに変わります。
では今なぜ改革が必要なのでしょうか?
その課題と方向性をお知らせします。
現状の課題
AO入試、学校推薦(約5割はこれで進学、増える傾向にある)
・一部で事実上「学力不問」になっている
・知識や技能、思考力・判断力などの評価が不十分
・「一芸入試」もある
一般入試
・1~2科目での受験可能
・記述式問題の不実施
・英語の「読む・聞く・書く・話す」の4技能を総合的に評価していない
改革の方向性
AO入試、学校推薦
・入試方法の要綱から「知識・技能に過度に重点を置かない」などの文言を削除
・「原則として学力検査を免除する」の文言を削除
・各大学が実施する評価方法(小論文、プレゼンテーション、教科テストなど)もしくは共通テストの活用を必須化
一般入試
・出題科目の見直し
・記述式、英語4技能評価の導入
・主体性や協働性を評価するための調査書や受験生自らが書いた資料を活用
学力の3要素は
①基礎的な「知識と技能」
②それの基づく「思考力・判断力・表現力」
③そうした力を伸ばしつつ多様な人と協力して学んでいく「主体性・多様性・協働性」
です。
AI(人工知能)などの技術革新によって社会構造が急激に変化しています。その中でこの3要素をバランスよく育み、自らの課題を見つけて解決する必要があります。これまでは知識重視、暗記力が問われてきました。しかしこれからの時代には、AIができないこと、例えば、
①新しいものを生み出す創造力
②自分の考えや意見を正確に相手に伝え、説得・議論するコミュニケーション力
③文章を正しく理解する読解力
④データを分析、先読みする数学力
が必要です。
また、入試改革に伴い、高校、大学の教育改革も同時に進められます。
これからの時代を生きる若者が必要とされる技能を身につけるために、入試改革、教育改革が必要といえます。